インテリア トレンドレポート

Vol.4 “会社の人柄”を表現するーそれがオフィス空間

大きな家具に求めたのは空間への馴染み

中原さんがデザインを手掛けた田部井さんのオフィスについて説明してもらった。グラフィックデザイナー・アートディレクターという仕事柄、作業台には標準的なポスターサイズであるB1版を広げられて、折らずに収納できることが求められる。書架と収納は空間のパーティションも兼ねている。いずれも空間におけるボリュームが大きい。

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B1版を拡げることができる作業台

作業台、書架、書架と一体となった収納などは中原さんが設計し製作したオリジナルデザイン。
「作業台は床壁天井に次ぐ空間の大きな構成要素です。既製品ですと、僕が知らないだけなのかもしれませんが好みのものが見つけられませんでした。また空間の一部として、建築の延長として考えやすい、ということもあります。コスト面もありますが、おだやかな木目や質感といった特徴からシナ合板を選びました。装飾は省き、最小限の加工としています。」

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書架、反対側は収納になっている
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書架を反対側から見たところ。以前の事務所にあった書架を一回り大きな箱で包み収納兼パーティションとしている